
第1回
大腸がんの初期症状とは?早期発見のために知っておきたいポイント
大腸がんは日本で増えているがんです
大腸がんは、日本人に最も多いがんの一つです。食生活の欧米化や高齢化の影響もあり、患者数は年々増加しています。
国立がん研究センターの統計では、大腸がんは男女合わせて罹患数が非常に多く、死亡原因としても上位を占めています。しかし、大腸がんは早期に発見できれば高い確率で治癒が期待できるがんでもあります。
そのため、症状が出るまで待つのではなく、適切なタイミングで大腸カメラ(大腸内視鏡検査)を受けることが非常に重要です。
「初期症状」と「早期大腸がん」は同じではありません
「大腸がんの初期症状」という言葉を耳にすることがありますが、実は**「早期大腸がん」と「初期症状」は意味が異なります。**
ここを混同すると、「症状がないから大丈夫」と考えてしまい、発見が遅れる原因になります。
早期大腸がんとは
早期大腸がんとは、がんが粘膜または粘膜下層までにとどまっている状態を指します。
この段階では、リンパ節転移の可能性は比較的低く、内視鏡で切除できるケースも少なくありません。
重要なのは、早期大腸がんの多くは自覚症状がほとんどないということです。
つまり、体調に異常を感じていなくても、大腸がんが見つかることがあります。
進行大腸がんとは
進行大腸がんは、がんが腸の壁の深い部分まで広がった状態です。
さらに進行すると、リンパ節や肝臓、肺などへ転移することもあります。
この頃になると、
- 血便
- 便秘や下痢
- 腹痛
- 貧血
- 体重減少
など、さまざまな症状が現れることがあります。
「初期症状」とは何を意味するのでしょうか
一般的に「初期症状」とは、がんが進行し始めて最初に患者さんが自覚する症状を指すことが多くあります。
つまり、
- 早期がん=症状がほとんどない段階
- 初期症状=進行し始めて最初に現れるサイン
という違いがあります。
この違いを理解することが、大腸がんを早期発見するうえで非常に重要です。
「症状がないから安心」と考えるのではなく、便潜血検査が陽性だった場合や、大腸ポリープを切除したことがある方、40歳以降で一度も大腸カメラを受けたことがない方は、症状がなくても検査を検討しましょう。
なぜ早期大腸がんでは症状がほとんどないのでしょうか
大腸の内側には痛みを感じる神経がほとんどありません。
そのため、小さながんやポリープができても、痛みや違和感を自覚することはほとんどありません。
また、早期のがんは腸の通り道を塞ぐほど大きくないため、便通にも大きな変化が起こりにくいのが特徴です。
その結果、多くの早期大腸がんは、
- 健康診断の便潜血検査
- 人間ドック
- 大腸カメラ
で偶然発見されます。
大腸がんを早期発見する最も確実な方法
現在、早期大腸がんを発見する最も有効な検査は**大腸カメラ(大腸内視鏡検査)**です。
便潜血検査は、がんの可能性がある人を見つけるための重要な検査ですが、すべての大腸がんやポリープを見つけられるわけではありません。
一方、大腸カメラでは、大腸全体を直接観察でき、小さなポリープや早期の大腸がんを発見し、その場で切除できる場合もあります。
▶ 次回(第2回)では、
「血便・便秘・下痢・腹痛・貧血・体重減少など、大腸がんの初期症状を一つずつ詳しく解説し、どのような場合に大腸カメラを受けるべきか」を詳しくご紹介します。





