「食欲がない」という症状は、単に「食べられない」「食べたい気持ちが起こらない」というだけでなく、体の不調を知らせる大切なサインのひとつです。季節の変わり目や疲労、睡眠不足など、一時的な要因で食欲が低下することがありますが、数日以上続く場合や体重減少・倦怠感を伴う場合には注意が必要です。

食欲は、脳、消化管、自律神経、ホルモンなど複数の機能が連動することでコントロールされています。そのため、食欲不振は単なる気分の問題ではなく、身体のどこかに異常が生じている可能性があり、消化器系の疾患、代謝異常、感染症、心理的・生活習慣的な要因が背景に存在することもあります。

「食べられない状態が続く」「食事の香りだけで気持ち悪い」「お腹がすかない」という状態が続く場合は、体が休息や治療を求めているサインかもしれません。

以下のような状況に当てはまる場合は、医療機関の受診を検討してください。

• 食欲不振が数日以上続く

• 体重が減ってきている

• 食事を摂ると胃もたれや腹痛が起こる

• 下痢・便秘・吐き気・胸やけなどの消化器症状を伴う

• 発熱・倦怠感・めまいなど全身症状がある

• 健康診断で異常を指摘された

• 市販薬を使用しても改善しない

特に高齢者は食欲低下に気づきにくく、脱水や低栄養につながることがあります。また、食事量が減っているのに体重を気にしていない場合、周囲の人が気づくことも多く注意が必要です。

奈良県香芝市のやまおか胃腸・内視鏡内科クリニックでは、こうした症状を丁寧に伺い、必要な検査を組み合わせながら原因を明らかにする診療を行っています。

食欲不振の原因は多岐にわたります。代表的なものを以下に整理します。

① 消化器系の不調

胃の働きが弱くなると食事が負担になり、食欲が落ちます。

② 感染症

風邪、胃腸炎、慢性感染などでも一時的に食欲不振が続くことがあります。

③ 薬剤の影響

鉄剤や抗生剤、降圧薬などの副作用で食欲が低下する場合があります。

④ 心理的要因

ストレス、不安、睡眠不足、環境変化は自律神経に影響し、食欲を低下させます。

⑤ 内臓疾患

肝臓、膵臓、腸の疾患により消化吸収のバランスが乱れると、自然と食欲が落ちる場合があります。

単一の原因ではなく複合的な要因が背景にあることも多いため、症状が長引く場合は自己判断ではなく医療機関での評価が大切です。

食欲不振は、消化器疾患の初期症状として現れることがあります。以下は代表例です。

疾患名	特徴
胃炎・慢性胃炎	胃の粘膜に炎症が起こり、胃もたれ・吐き気が生じる
機能性ディスペプシア	胃の働きが低下し、食後の不快感や早期飽満感が現れる
胃潰瘍・十二指腸潰瘍	空腹時痛や胸やけ、吐き気が続くことも
胃がん	初期段階では自覚症状が乏しい場合も
胆石症・胆嚢炎	食事後の痛みや吐き気を伴う場合がある
大腸疾患	腸内環境の変化により食欲減退が生じることがある
膵疾患	消化酵素の問題で栄養吸収が難しくなる場合も

特に、食欲不振が長期間続く場合や痩せてきた場合、早期の検査が重要とされています。

当院では、食欲不振の原因を明確にするため、以下のような検査を行います。

• 問診（症状・経過・生活背景の詳細確認）

• 血液検査（炎症、肝機能、栄養状態などの評価）

• 腹部超音波（エコー）検査

• 便検査（腸内環境、便潜血などの確認）

• 必要に応じて**胃カメラ（上部消化管内視鏡）**検査

• 食欲不振に関連する消化器疾患の精査

やまおか胃腸・内視鏡内科クリニックは、消化器内視鏡の経験を活かした診療を行っており、症状に応じて検査の必要性を丁寧に説明しています。無理のない範囲で検査を進められるため、初めての方でも相談しやすい環境が整っています。

治療は原因に応じて異なります。一般的には以下のような方法が取られます。

• 生活習慣改善

  
  　食事内容の調整、睡眠環境の見直し、ストレスケアなど

• 薬物療法

  
  　症状の緩和、胃腸機能の調整など

• 栄養管理

  
  　無理なくエネルギーを補給できる方法の検討

• 再診・経過観察

  
  　症状に応じて継続的に診察

食欲不振は、一時的な改善だけでなく原因に応じたアプローチが大切です。

いつもよくある食欲がない？

「仕事が忙しい」「季節のせい」と片づけてしまいがちですが、毎日のように食欲が湧かない状態が続く場合、それは体が発する警告サインかもしれません。特に、食欲不振に便通異常や腹痛、体重減少が重なっている場合は、消化器疾患が関係している可能性があります。

症状が軽いうちに相談しておくことで、生活の質が向上し、不安を抱えずに日常生活を送ることにつながります。

やまおか胃腸・内視鏡内科クリニックの特徴

当院は、

✔ 一般内科に加えて「おなか」と「おしり」の専門診療に強み
消化器・肛門領域に精通した医師が診療を担当します。

✔ アクセスに優れた環境

• 近鉄五位堂駅から徒歩2分

• クリニックモール共用駐車場18台完備

公共交通機関でもお車でも通いやすいため、遠方から来院される方もいらっしゃいます。

症状の大小にかかわらず相談しやすい「地域のかかりつけクリニック」として、皆さまの健康を支えています。

まとめ

食欲不振は、体の変化を知らせる重要な症状の一つです。軽度だからと放置してしまうと、体重減少や体調悪化、日常生活への支障につながることがあります。原因が分からないまま不安な状態が続くより、早めに医療機関で相談することで安心につながります。

やまおか胃腸・内視鏡内科クリニックは、「おなか」と「おしり」の専門性とアクセス性を兼ね備えた医療機関として、食欲不振をはじめとする消化器症状の診療にも対応しています。気になる症状がある際は、どうぞお気軽にご相談ください。