発熱、せき、たん、鼻水、のどの痛みは、多くの方が経験する身近な症状ですが、風邪だけでなく、さまざまな疾患が隠れている場合もあります。長引く症状や繰り返す不調でお悩みの際は、早めの受診が安心につながります。当院では、丁寧な問診と必要な検査を行い、症状の背景を踏まえた診療をご提供しています。

「少し体調が悪いだけだから」と受診を先延ばしにする方は多く見られます。しかし、以下のような場合は早めの受診をご検討ください。

• 発熱が数日以上続く、もしくは解熱しても再び発熱する

• 咳が止まらない、眠れないほど咳き込む、咳が数週間以上続く

• 痰が絡む、黄色や緑色の痰が出る、血が混じる

• 鼻水が止まらない、色が濃くなった、頭痛や顔面痛を伴う

• 喉の痛みが強く、飲み込みづらい、声がかすれる

• 倦怠感、息苦しさ、体力低下が目立つ

高齢の方、小児、妊娠中の方、持病がある方は特に慎重な判断が必要です。軽度の症状であっても体力が低下しやすく、重症化する可能性があります。ご自身で判断が難しい場合は、早めに相談することで安心につながります。

やまおか胃腸・内視鏡内科クリニックでは、こうした症状でお悩みの方に対して丁寧な問診を行い、症状の背景を踏まえて必要な検査や対応を検討いたします。

これらの症状は、主に次のような要因によって引き起こされます。

① ウイルス感染

最も一般的な原因はウイルス感染です。風邪の多くはウイルスを原因とし、感染力が高いため、環境の変化や睡眠不足、ストレスによって免疫力が低下すると発症しやすくなります。

② 細菌感染

細菌による感染は、扁桃炎や副鼻腔炎、肺炎などにつながることがあります。ウイルスと比較すると症状が長引く場合があり、時に抗菌薬が必要になることもあります。

③ アレルギー・環境因子

花粉、ハウスダスト、PM2.5などの刺激物が引き金となり、鼻水や咳が出る場合があります。特に季節性アレルギーの場合、風邪と区別がつきにくいため注意が必要です。

これらの原因は複数が重なって症状が現れることもあるため、単純に「風邪」と決めつけず、症状の経過を見ながら判断することが大切です。

これらの不調は、次のような疾患のサインであることがあります。

• 急性上気道炎（一般的な風邪）

• インフルエンザ

• 気管支炎

• 肺炎

• 副鼻腔炎

• 扁桃炎

• アレルギー性鼻炎

• 百日咳などの感染症

• 胃酸逆流（逆流性食道炎）による咳

一見同じような症状でも、背景にある疾患によって必要な検査・治療は異なります。何度も繰り返す症状や治りにくい症状の場合、より詳しい評価が必要となることがあります。

症状の経過、生活環境、既往歴などを伺いながら、必要に応じて次のような検査を行います。

• 医師による問診・視診・触診

• 血液検査

• 鼻・喉のぬぐい液検査

• ウイルスや細菌の有無を調べる検査

検査は必ずしも全員に行うものではなく、症状や患者さまの状態に応じて選択します。

治療は原因や症状に応じて異なりますが、一般的には次のような対応が行われます。

• 安静と休息

• 水分・栄養補給

• 必要に応じた薬物療法

• 生活習慣の見直し

• 再診による経過確認

症状を和らげる治療が中心となりますが、細菌感染が疑われる場合には抗菌薬が検討される場合もあります。ただし、抗菌薬はすべての症状に有効ではありませんので、適切な判断が大切です。